自衛隊 筋トレ

自衛隊での筋トレ

私は元陸上自衛官です。

 

自衛隊では体を鍛えることも仕事で、課業中に体力練成の時間があります。
少し昔を振り返ってみましょう。

 

まず、最も体力練成の時間が長いのは、入隊したばかりの新兵です。
入隊後の3ヶ月間は自衛官としての基礎を身につける訓練の期間なのですが、これがツラい。

 

まず、朝の6時に起床ラッパで起こされて隊舎前で点呼。
その後、腕立て・腹筋・背筋20回を3セット。その後懸垂。
これでツラい1日が始まります。。。

 

筋トレ後、隊舎から同じ班の隊員と整列して走って食堂へ。
食事中はしゃべることは禁止です。お目付け役の班長に叱られます。

 

帰りも隊舎まで走ります。
帰ってきて懸垂。

 

8時から課業開始、5時まで訓練が続きますが、その半分は体力練成です。
体力練成は筋トレもありますが、どちらかと言えば持久走が多かったです。
筋トレはひたすら腕立て・腹筋・背筋・懸垂・スクワットです。

 

自衛官には筋力が必要なのですが、すごく重い物を持ち上げる筋力より、少し重いものを何度も持ち運ぶという筋力の方が必要です。
仕事内容にもよりますが、自衛官の仕事で何十キロもあるような物を一人で持ちあげるということはあまりありません。
数キロの土嚢を何回も持ち運ぶというような作業の方がずっと多いのです。
なので、体力練成も最大筋力の向上が目的ではなく、回数をこなすような筋トレが多かったです。

 

体育館にはウエイトトレーニングの設備がありますが、新隊員は人数が多いので、課業中にウエイトトレーニングをすることはあまりありませんでした(雨の日に少しやるぐらい)。
やはりメインは腕立て・腹筋・背筋・懸垂・スクワットあたりをやりまくることになります。

 

課業が終了しても、実際の訓練は続きます。
夕食のあとは、自主訓練という名の強制訓練があります。自主訓練をしないと怒られるからです…。
大体がジョギングです。大体1時間ぐらい走ります。

 

10時に就寝ですが、その前に点呼。朝と同じくその後に筋トレがあります。
暑い夜はこれで汗をかくので、気持ち悪いまま寝ることになります。アホです。

 

また、髭の剃り残しがあるとか、アイロンがかかってないとかの罰則で、腕立て伏せを延々とやらされることも日常茶飯事でした。出来の悪い隊員はいろんな罰則の累積で1日300回とか無茶な事になっていました。

 

とにかく、毎日体力練成の日々が3ヶ月続きます。
科学トレーニングではない、根性トレーニングなので、怪我をする隊員も少なくありません。
しかし、3ヶ月で劇的に体力は向上します。

 

腕立て伏せの回数は、私は入隊直後は35回ぐらいでしたが、訓練終了後には62回出来るようになっていました。
同じ班の小太りで体力のなかった仲良しの隊員も、3ヶ月で8kg痩せて、かなりたくましくなっていました。
めちゃくちゃな訓練ですが、結果だけ見れば、正しい方法だったと言えます。

 

それにしても自分だけではこのような激しいトレーニングを全うすることが出来ませんでした。
恐い教官と、同じ境遇の仲間がいないと無理だと思います。

 

 

ただし、はじめの3ヶ月が終わると、体力練成は無茶なことはやらされなくなります。新隊員教育期間が終わり、一般部隊に入ると、かなり楽に感じます。
確かに体力練成の時間はあるのですが、ある程度自主性にまかされるので、やりたくない人は軽いメニューで済ますことができます。

 

一方、筋肉愛の激しい人もいるので、そんな人は体育館でウエイトトレーニングに励んでいます。
私は駐屯地のプールでよく泳いでいました。

 

体を鍛えたい人なら自衛隊はいいところだと思います。
鍛えたいけど意思が弱くて続かない…、という人には最適です。無理やりなので、自分の意志は関係ないのです。
とにかくやらざるを得ない状況なので3ヶ月耐えれば肉体改造に成功するはずです。
もちろん給料も貰えるので最高です!

 

私は二度と御免ですが…。